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子供の歯の黒い点は虫歯じゃないの?

子供の歯の黒い点は2つの可能性があります。

  1. 虫歯
  2. カルシウム沈着

です。

この2つは、出来ている場所や、数、位置関係に特徴的な違いがあります。

前者の1のケースは早めの治療並びに虫歯の大きさや位置によっては経過など状態の変化を追うなどの対応がひつようとなります。

目次

虫歯の場合の黒い点の特徴

始めは1つの歯に1点あるいは2点程度、出来る場所の多くが、噛む面または、歯と歯の間が大きいです。

その他の面でも大体が、歯の構造上、亀裂になっている場所に出来やすいです。

例えば永久歯で言うと上の歯の2本目の前歯の裏側や、上の歯の6番目の6歳臼歯、7番目の12歳臼歯の喉側の縦の亀裂の部分。

下の歯の6番目の6歳臼歯、7番目の12歳臼歯の頬側の縦の亀裂の部分。

が、噛む面、あるいは歯と歯間以外で出来やすい場所になります。

歯と歯の間という意味では乳歯に限って言うと、上の前歯の間、上下左右DE間(4本目とと5本目の間)が非常に出来やすいです。

主に前歯は飲み物系の影響を受けやすく、奥歯は食べ物系の影響を受けやすいです。

例えば、チョコレートや飴で言うと、だらだら舐めている子は、チョコレートや飴が唾液と溶けるので飲み物系の虫歯の傾向である、上の前歯に虫歯として現れやすいです。

一方、チョコレートや飴を噛んで食べる子は、食べ物系の虫歯の特徴が現れやすく、奥歯の噛む面に出来やすく、歯と歯の間に食べ物が詰まったまま放置すると、歯と歯の間に虫歯ができます。

ここでは出てこなかった、下の前歯の虫歯ですが、下の前歯は唾液に触れやすい性質もあるので、基本出来ません。

下の前歯を虫歯にしてしまった場合は、食生活や生活週間に問題があるケースがあり、厚生労働省の虫歯の定義でC型(他にA型・B型がある)となり、虫歯リスクの非常に高い判定になります。

当然歯磨きの仕方や、癖などによって、虫歯の出来る場所は異なることがありますが、統計的には上記の部分が大半を占めます。

もしそのような状態であれば早めに歯科医院で相談する事をおすすめします。

カルシウム沈着による黒い点

代表的なのは、牛乳をよく飲みませんか?

私自身も正確には論文を調べていないのですが、診療を行っていて、歯の前面に多数の黒い点状の物を見かけます。特に歯と歯肉の間に集中しており、歯の全面に現れます。

このような症状の方の食生活を確認すると、大半のお子さん(私が聞いた範囲での全員)が牛乳を高頻度で飲んでいました。

カルシウムと汚れが混ざり、歯に沈着してしまった物と考えられます。

歯科医師の立場では、しっかりと歯ブラシをしていれば付かないとコメントしますが、歯石同様に付きやすい人は、除去しても付きやすいので、定期的の小まめの除去をおすすめします。

カルシウム沈着の黒い点を除去するには

自宅では基本難しいと思います。

歯科医院で行う形になりますが、歯科医院でも骨が折れる作業です。

最も効果的な除去の仕方は、歯石を取るときの超音波で除去する方法です。経験がある方もいると思いますが、振動や、歯の状態によってはチクチクするようないたみがあります。

そのような道具を低年齢で使うのは非常に困難です。

そのため、子供にこのような作業を行うには不可能なため、歯を削る機械に丸い形状の歯ブラシを取り付けて研磨します。

この方法で黒い沈着は除去できるのですが、少しずつしか除去できません。そのため、1回で全てを落とすのは、至難の業なので、回数をかけて除去していきます。

そのため、付着量が少なければそれだけ多くの部位を行うことができ、回数を減らす事ができるので、小まめにチェックして貰い、少しずつ除去していくことをおすすめします。

まとめ

子供の歯の黒い点は、状態や付着の部位にもより、虫歯やカルシウムを含めたその他の沈着物の可能性が有ります。中には食べかすが付いていただけというケースもあります。

その沈着物を含め、黒い点が虫歯であろうと無かろうと、定期的に歯医者さんに通ってみてもらってください。

自己判断で放置して、もし虫歯だと手遅れになる前に処置が必要ですし、それ以外なら定期的に除去する必要があるからです。

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この記事を書いた人

歯科大学卒業後、小児歯科を専攻として大学院を卒業し博士(歯学)号を取得。大学の小児歯科教室で教員を務めた後、地元で小児歯科を専門として開業しつつ、大学の非常勤講師(小児歯科)に任命中。小児歯科学会の認定医、専門医試験に合格して現在は専門医の資格を所有。小児歯科を専門とした歯科医師です。

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